夜勤の気持ち

夜勤帯は看護師であれば誰もが緊張下に必然的に置かれる。看護師2~3人で40人程度の患者を看るのだから当然と言えば当然、新人が相棒の場合は特に気を引き締めることになる。
一番怖いのは、夜勤帯に看護師が患者の急変に気が付かない場合だ(以前いた病院で起った出来事)
これは、受け持ち看護師に当然責任がある。
当然の様にその看護師は責任を感じて、酷くしばらく落ち込んでいた。しかし、今でも現役でがんばっているようである。
夜勤帯は特に看護師は気を張っているが、明け方になるに連れ気が緩む(こんな時にミスが起る)
今では強制的に仮眠を取らせている病院も増えてはいるようだが、結構仮眠を取る側になると、気が気ではない。
相方はちゃんと見てくれているだろうか…。とか気になる患者が急変していないだろうか…なんて結局は眠れない。

後は病院の夜勤となればつきものの怪談系である。
当時、私は小児科の病棟勤務だった。当然の様にみんなは可愛い顔で、すやすやzzz
フリーの看護師はこの時休憩中、私はラウンドをしていた、ふと隣の患児の顔を見た。
その男の子は(レベルの悪い患児だったのだが)天井辺りに視線を向け「にた~」とした顔でおいで~おいで~をしているではないか…。
誰かいるのか??寝ぼけているのか??なんて私はしばらくその子を見ていた。その後その患児はしばらくおいで~おいで~をした後じきにまた眠りに…。
その少し後、誰もいないはずのプレールームからおもちゃたちの音が病棟に響き渡る!!
その時は、おもちゃたちが接触して音が鳴っているのかなぁなんてのんきに考えていたが、翌日あの一連の流れを考えると、誰かがきっと遊びに来ていたのに違いないと思う。

まだ子供ならそんなに怖くはない…これが成人になるともっと怖い。これもラウンド中(夜勤デビューの日)当時一番奥にある大部屋が空室になっていた。
私はラウンドの為に、その大部屋の反対の部屋に入り確認して出ようとした時!!
空室の部屋の中に点滴棒を持った人が立っているのが見えた!!(残像という可能性もあるが)
私は本能的に見てはいけない!!と感じてそのままナースステーションに戻ったなんてこともあった。
戻ってその話をすると、丁度その場所には数ヶ月前に長い闘病生活の果てに亡くなった女性がいた事を知った。
こんなことが病棟ではたま~に起る。違った意味で気持ちを引き締めなければならないこともあるのだ。

投稿日:2011年12月09日